SOUND WARRIORは、4月より期間限定で、リモートワークなどでも使いやすいヘッドセットを販売する予定です。

現在、新型コロナウイルス感染症の拡大や東京オリンピックに向け、各企業様でのテレワークやリモートワークの導入が進んできています。また、各省庁や都道府県単位でのテレワーク・リモートワーク助成金の申請も行われるようになりました。このような状況を受け、テレワーク・リモートワーク用の導入を進める企業様へ、『音』の側面からお手伝いをできればと考えています。

もともと、一般のお客様向けには販売されていないプロフェッショナル仕様ヘッドセットをベースにすることで、プロの現場で養われた耐久性や快適な掛け心地をそのままに、皆様により使いやすい形でヘッドセットをご利用いただけると考えています。ぜひ皆様にもこの機会に試していただければと思います。

詳細は改めてこの場で発表させていただきます。新型コロナウイルスや東京オリンピックに向けて、テレワーク・リモートワークの流れが加速してきています。非常に大変な時期でもありますが、これをチャンスに出来るようSOUND WARRIORとしても皆さまにご協力できればと思っております。


【今回のサマリー】

・コンポーネントスタイルへのこだわる理由
・ハイレゾ・オーディオの入門として考えられる3種の神器的な製品をつくる
・成長するコンポーネントとして、中長期的なロードマップをもっての製品開発をしていく


【コンポーネントスタイルへこだわる理由】

SWD シリーズはハイレゾ音源等を楽しむために必要最低限の機器からスタートでき、使われる方が後 から機器を買い足していくことで音のグレードを上げていけるコンポーネントスタイルで立ち上げることが 決定しました。 これをふまえて、具体的なシリーズの構成(製品ラインナップ)は、以下の要素を満たすことを条件に検討されま した。

・ハイレゾ音源の再生には PC を使用するケースが多い→PC 周辺に無理なく置けるサイズであること。最終的には CD ジャケットとほぼ同サイズ(幅 146mm×奥行 165mm)に決定
・必要最低限の機器でハイレゾ音源を楽しめる→USB DAC+ヘッドホンがあれば手軽にハイレゾ体験ができる
・後から必要に応じて機器を買い足しながら再生環境をグレードアップできること→スピーカーでハイレゾ音源を楽しめる
・ハイレゾだけでなく CD音源も高音質で楽しめること→PC環境がなくてもハイファイを楽しめる
・更に機器を追加することでワンランク上の音作りを作り込めること→お客様にとっての製品のライフタイムバリューを長く

 

そこで、私たちはまず USB DAC(SWD-DA10)、CD トランスポート(SWD-CT10)、パワーアンプ (SWD-TA10)の 3 機種のラインナップで SWD シリーズを立ち上げることにしました。これら 3 機種があれば、ハイレゾ音源をヘッドホンでもスピーカーでも聴くことができ、更にお手持ちの CD コレク ションも高音質で楽しむことができると考えたからです。(下の画像はフロントパネルのきせかえの例)

また、3 機種発売後のロードマップとして、更なるラインナップの追加も想定していました。 クロックジェネレーターやパワーサプライといった音質を向上させる機種、ヘッドホンでのリスニングに特化して設計 したヘッドホンアンプがそれにあたります。(これらの機種については別の記事でご紹介させていただきます。) これらの機種を後から追加発売することを念頭に置いて、各機種の仕様を決定していったのです。 ただ単にコンパクトサイズであるだけでなく、使われる方が少しずつ音質をアップグレードできるラインナップであ ってこそ本シリーズの価値があると考えました

【まずハイレゾコンポーネントの3種の神器をリリース!】

こうして SWD シリーズ最初のラインナップとして 2014 年に発売した 3 機種について、各機種の特長をご紹介します。(前編で SWD-DA10 を、後編で SWD-CT10、SWD-TA10 をご紹介します。)

『USB D/A コンバーター「SWD-DA10」

当社の考えとして DAC では特別な音づくりをせずに出来る限り原音のままストレートに出力することを心が けて開発を進めました。また、当時入手可能だったハイレゾ音源に漏れなく対応できるよう、リニア PCM は 192kHz/32bit、DSD は 5.6MHz に対応することは当然として、本機では入力したリニア PCM 音源のサンプリングレート(周波 数)を自動でアップコンバートして出力する機能も搭載しました。例えば CD 音源(44.1kHz)が入力された場合には整数倍(3 倍)である 176.4kHz に、48kHz のハイレゾ 音源であれば同様に 192kHz に自動的にアップコンバートして出力する、という仕様です。より高精細な音を 手軽にお楽しみいただけるように、との思いからこの仕様を取り入れました。余談ですが、DA10 の発売後に頂いたお客様のご意見も参考に、後継機種にあたる SWD-DA20 ではアッ プサンプリング機能をより自由度の高い仕様に見直しました。私たちが考えていた以上に、お客様はオーディオ に様々な楽しみ方を求められていたのだと実感しました。具体的な変更内容など詳細については別の機会にご紹介します。

次に入力端子について、PC との接続に必要な USB 入力はもちろん、CD トランスポートなどのデジタル機器との接続を想定して同軸(COAXIAL)や光(OPTICAL)入力、更にポータブルオーディオプレーヤーや CD プレー ヤーと接続できるアナログ入力(LINE)も備えました。様々な機器と DA10 を接続しておいて、その時に聴きたい音源をワンタッチで切り替えて手軽にお楽しみいただけるよう、本体フロントパネルに各入力の切り替えスイッチを設けてあります。これによって、DA10 をオーディオセットの中心に据えられる機器と位置付けることができました。

デスクトップという再生環境では、スピーカーだけでなくヘッドホンでのリスニングも想定されます。手軽にハイレゾ 体験を始めていただく為にも、SWD-DA10 にヘッドホンアンプ機能を盛り込むことは自然な流れでした。当社はヘッドホンメーカーでもありますので、音響用 OP アンプは妥協せず納得いくものを選定し採用しました。サウンドチューニングには SW-HP10s(当時は SW-HP10)など当社オリジナルヘッドホンだけでなく、海外ブランドの 中級~高級レベルにあたるヘッドホンも使用しました。こうして作られた音は、後半でご紹介する SWD-TA10 の真空管バッファを通った柔らかく暖かみのあるサウンドとは異なり、硬質でモニターライクなサウンドとなっています。音源やジャンル、お好みによって使い分けていただくことも楽しみ方の一つです。

【成長するコンポーネントという思い】

更に、私たちはデジタルオーディオをアップグレートする要素として「クロック同期」を本シリーズで実現できないかと考えました。単品のクロックジェネレーターというと高価なものが多く、そもそもクロック入力を備えた機器自体、特にSWDシリーズで想定した価格帯にはほとんどない状態でした。それを実現してこそ本シリーズで掲げたコンセ プトに近付くと考えた私たちは、本機と同時発売したCDトランスポート/SWD-CT10 に外部クロック入力端子を追加することにしました。これは、SWDシリーズで後にクロックジェネレーターをリリースすることも含めた決定であり、本シリーズでご提案するオーディオの楽しみ方を具現化する為にも重要な決断でした。

以下、後編に続く。

例年、弊社も出展していたフジヤエービック主催の【春のヘッドフォン祭2020】が中止となりました。残念ですが以下の理由であれば致し方ないなと思います。
 
以下リンク先引用・・
 
「展示会中止の理由としましては、現在全世界で流行をしている新型コロナウイルス感染症の拡大防止に努め、お客様・出展ご参加及びイベントにご協力頂く関係者の皆様・及び弊社社員の感染の可能性回避を優先する方針を確認・決定したためです」
詳細はこちらを御覧ください→https://www.fujiya-avic.jp/blog/?p=53831

【今回のサマリー】

  • CD試聴機用ヘッドホンへの採用がきっかけで、当社ヘッドホンのスタンダードとなる『SW-HP10』が誕生
  • 高い耐久性・頑強性を一般向けヘッドホンでも実現モニター用・試聴機用に合わせた音作りを音楽鑑賞に適した音作りにカスタマイズ

【ブランド初のヘッドホン SW-HP10 誕生】

前回の記事でもありましたが、教育用ヘッドホンの開発に始まった当社のヘッドホンは、大手CD ショップの試聴機用として採用されたことで、多くの方に使っていた だく機会が増えました。その中で大変ありがたいことに、試聴されたお客様からこのヘッドホンを購入できないのか、というお問い合わせをいただくようになりました。そこで、当社オリジナルブランド『SOUND WARRIOR』最初のヘッドホンとして発売したのが『SW-HP10』でした(下:CDショップ店頭で試聴される様子)

【培ったノウハウを一般向けヘッドホンでも活用】

教育用ヘッドホンや、業務用ヘッドセットで要求された耐久性や頑強性の高さ、装着感の良さを実現していく中で、当社が得たノウハウは一般の音楽鑑賞用ヘッドホンでもセールスポイントになると考えていました。

その為、『SW-HP10』でも従来通りナイロン樹脂(※1)を外装の素材として採用し、これまで培ってきたノウハウを出来る限りそのまま活かしましたが、音作りに関しては、あらためて作り込みが必要でした。なぜならモニター用や試聴機用として求められる音作りが、必ずしもそのまま音楽鑑賞用として良いとは限らないと考えたからです。

【モニター用・試聴機用に合わせた音作りを音楽鑑賞用にカスタマイズ】

そもそもモニター用、試聴機用と音楽鑑賞用では目的が異なります。例えばモニター用ヘッドホンは、録音する音源のちょっとしたアラやノイズがないか確認することが重要視されます。 ですから、ヘッドホン側では、そうしたアラやノイズをしっかりと拾って再生する能力が求められます。また試聴機用ヘッドホンでは、試聴したいと手に取ったCDを『欲しい』と思っていただきたい、という販売店側の意図があり、その為、再生してから数十秒で、インパクトを残せるような音作りが要求されました。

それに比べ音楽鑑賞用ヘッドホンは、音楽をストレスなく良い音で楽しめることが重要だと私たちは考えました。前述したモニター用や試聴機用の特性は、実は音楽鑑賞などで長時間使用する場合には『聴き疲れしやすい音』や『耳につく、不快な音』と感じられてしまうことが多いからです。

そこで、私たちは SW-HP10 を発売するにあたって、聴き疲れにつながる、耳につく音を、可能なかぎり目立たなくする音作りの調整を行いました。とはいえ、音というのは不思議なもので、これらの音を小さく目立たなくし過ぎてしまうと、聴いていて面白みのない音になってしまうので、このあたりの微妙な調整が大変難しく苦労した点でした。

ヘッドホンの音作りの調整は、スピーカーユニットだけではなく、吸音材やイヤーパッド等の素材、形状、大きさ等が影響するため、それぞれ異なるサンプルを用意し、様々な組み合わせによってテストを行い、最もバランス良く『SW-HP10』らしいモニタリングの良さを残しつつ、聴き疲れしにくい音が表現できた組み合わせを選定しました。

こうして完成した『SW-HP10 』は、2008 年に発売して以来、現在も多くの方に使っていただけるロングセラーモデルとなりました。この『SW-HP10』が、 SOUND WARRIOR ヘッドホンの原点であり、現在も当社のヘッドホン開発において基準の一つとして使っています。

第3回へ続く・・


※1:ナイロンはデュポン社が開発したポリアミドの製品名です(wiki:ナイロン)

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キオークマン7 基本の使い方

1.電源を入れる

【乾電池を使用する場合】
1.POWERスイッチをOFFにします。
2.電池ボックスの蓋を外し、新しい乾電池を+,-の表示に合わせて装着します。
3.電池が完全に押し込まれているか確認してから蓋を閉めてください。
電池が消耗すると使用している途中で音が小さくなります。その場合は新しい乾電池に交換してお使いください。

【専用ACアダプターを使用する場合】 ※ACアダプターは別売です
1.POWERスイッチをOFFにします。
2.専用ACアダプターをのジャックを右側面の「DC IN」に差し込みます。
3.専用ACアダプターのプラグをコンセントに差し込みます。

ワンポイント!
・ACアダプターのジャックを差し込むとき、外すときは必ずPOWERスイッチがOFFにしてください。POWERスイッチが入っている状態で行うと、ノイズが出ることがあります。
・ACアダプターは必ず専用のものをご使用ください。他のものを使用しますと、故障の原因となります。また、このACアダプターはキオークマン7以外の機器との接続もお止めください。
・ACアダプターのジャックを差し込むと自動的に乾電池用の回路はOFFになります。電池を入れたままACアダプターを使用されても電池の消耗はありませんが、長時間電池を使用せず入れたままにすると液漏れの可能性もございますので、ACアダプターを使用する場合は電池を抜いてご使用いただくことをおすすめいたします。

2.使ってみよう

1.イヤーパッドを上下させて、耳の位置に合うように高さを調整してください。
2.左側にマイクロフォンがくるように装着し、マイクアームを口元に近づけてください。
3.右手でPOWERスイッチを【 LEANING 】にして、声を出しながら左手でVOLを上に回し、音量を調節してください。
4.左手でMODEスイッチを【 LEARNING 】または【 NORMAL 】の聞きやすい方をお選びください。
※通常は【 LEARNING 】をお勧めします
5.あなたの声がはっきりと耳に伝わるくらいに音量を調節してください。
6.テキストを手に取って、覚えたい部分を音読してください。

ワンポイント!
・POWERをOFF(電源を切った)の状態でキオークマン7を装着してください。
装着する前に電源を入れて音量を大きくしていると、装着時に「キーン」という鋭い音を出してハウリングを起こすことがあります。
・20分前後学習したら、少し休憩を入れましょう。短時間で繰り返し学習した方が集中できて効果的です。
・深夜の学習に使う場合などは、自分の声を小さくして音量を上げて使うと周囲の迷惑にならず便利です。
・音量を上げると「サー」という音が聞こえますが、これは内蔵アンプが作動している音です。
故障ではありませんのでご安心ください。

【パソコンに接続して使おう】

外部機器がMIC端子、PHONE端子に分かれている場合は、「分岐ケーブル」を使い、下図のように接続してください。
黒いプラグ側をキオークマン7のヘッドセットジャックに接続し、ピンクと緑のプラグ側をそれぞれ外部機器のMIC端子、PHONE端子に接続します。
※「分岐ケーブル」は別売りです。

【スマートフォン、タブレットに接続して使おう】

「オーディオケーブル」をキオークマン7とスマートフォン、タブレットのヘッドセットジャックに接続します。
音楽を聴く場合は、右側面の【POWER】スイッチを【ON】、左側面の【MODE】スイッチを【NORMAL】にしてお使いください。
※一部機種で動作しない場合があります。
ヘッドホンとしてご利用の場合は、「分岐ケーブル」をご使用いただき、緑のPHONE端子を外部機器に接続してご利用ください。
※ノイズキャンセラー機能のあるオーディオプレーヤーは、ノイズキャンセル機能をOFFにしてご使用ください。
※「オーディオケーブル」は別売りです。

【e-ラーニングなど、教材を使って学習しよう】

キオークマン7の右側面【POWER】スイッチを【 LEARNING 】にしてください。
左側面【MODE】スイッチは聴きやすい方で結構ですが、【NORMAL】を推奨しております。
外部機器からの音声と自分の声の両方を、キオークマン7で聞き取ることができます。
e-ラーニング、CDなどの英会話学習で音声認識による発音診断や、コミュニケーションの練習が行えます。

今週公開した『特集記事:SW-HP&SW-HSコンセプトノート』で、弊社のヘッドホン製品開発の始まりについて、技術スタッフによる記事を掲載しましたが、来週3月25日発売のサンレコ5月号にも、ヘッドホン関連のコラム【国産ヘッドフォンで新境地を目指す SOUND WARRIOR】が掲載されます。こちらのコラム記事は、コンセプトノートとは異なる内容で、サンレコらしいエンジニアの方のHPシリーズの各製品のレビューと、弊社技術スタッフの開発に対する思いを中心とした記事になっております。

『特集記事:SW-HP&SW-HSコンセプトノート』も、来週月曜に第2回を公開予定ですので、25日発売のサンレコ5月号の記事と合わせてお読みいただければ、SW-HPシリーズに込められた技術スタッフの思いやHPシリーズの音について、より一層共感していただけるのではないかと思います!

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今回のサマリ

・ヘッドホンの始まり50年前で、米国音響機器メーカーの下請けからスタート
・ヘッドセットは、ドライブスルー用として採用されて世界へ!
・ヘッドホンは、CDショップの試聴用として全国へ!


【始まりは教育用ヘッドホン】

当社のヘッドホン製作は、今から50年近く前の1970年代に遡ります。ブランドストーリーにも記しましたが、当時、電線製造業を営んでいた当社は、米国に電線の輸出をしており、その納入先の教育音響メーカーからの要望がきっかけでした。当時米国では テープレコーダーとヘッドホンを使ったグループ教育が盛んで、これに使うヘッドホンの下請け生産の要望がはじまりで、米国の技術者の指導で、ヘッドホンの製造をスタートします。その時に強調されたのは、教育現場、それも子供が使うものだからとにかく頑丈であることが重要ということ。その後、レコードプレイヤー等の製造も請け負い、技術力も徐々に高まり、相手先から のデザイン指示だけで製品製造ができる力が付いていきます(弊社がその頃にOEMで手掛けた製品とLL式の教育システム)

70年代後半、それまでの高度経済成長からドルショック・オイルショックへと時代は大きく変化、輸出は不安定になり必然的に海外から国内へ客先シフトをしていくことになりました。音響機器、と りわけ業務系ヘッドホン、ヘッドセット(マイク付き)が当社の主要製品となり、80年代初頭からは大手電気メーカー(松下通信、ソニー、ビクター等)へのOEMが始まりました。’80年、’90年代 と米国輸出を続けながら、様々な音響機器開発・製造をこなす会社になっていきました。

【ドライブスルー用のヘッドセットが世界へ】

この中で特出できる事例は、 90年に入った頃の松下通信からマクドナルドのドライブスルーで使われるヘッドセットの開発です。要望は「使用開始から3ヶ月の保証を!」。それまで不特定多者が使う教育用ヘッドホン・ヘッドセットを手掛けていた当社は、強度や音響的明瞭度などにおいてかなりの自信を持っていましたが、この要望には大きな落とし穴がありました。バーガーショップでは、動物性油脂の粒子が充満しており、一般のプラスチック樹脂では1ヶ月程で割れてしまう現象が多発していたのです。そのため従来のプラスチック樹脂ではないナイロン素材による筐体を新規開発しました(下はそのドライブスルー用に開発された長寿命型ヘッドセット)

更に、国内と比較して海外の方の設備備品の扱いはかなり手荒で、ケーブルの引っ張り強度は教育機器の数倍のレベル(教育機器でさえ一般品の5倍以上の 強度だったのだが…)を要求されたり、他にも電波によるノイズ問題など、多くの課題をクリアするために開発期間に二年という期間を要しました。結果、この悪条件でも一年保証を実現。これらの課題をクリアした商品は松下経由で全世界のマクドナルド・ドライブスルーに設置され大変大きなビジネスに成長します。その後、本技術を基礎として作られた通信用ヘッドセットが、世界の放送局やホール、スポーツイベント等で使われるようになりました。

【ヘッドホンは大手CDショップの試聴用機材として全国へ!】

ヘッドホンはヘッドセット開発と並行しながら、レコーディングスタジオやホール、美術館・博物館等でのモニターヘッドホンとして採用が進みました。そしてCD販売隆盛の頃、CD試聴機用ヘッドホンとしてツタヤに採用されました。そのご要望は 「壊れない、パットが破けないヘッドホン。また、頭に付けた瞬間から数十秒間に大きなインパクトを残せる音づくりを!」というもの。悪戦苦闘の末なんとか採用いただき、大変喜ばれま した。実はこの製品が現在のSW-HP10sにつながっていきます(下はツタヤの店頭のCD試聴とそのヘッドホン)

このように現場で育てられ、強度以外に音響特性や数字に現れない響きや音色などの様々なご要望を解決しつつ、現在のSound Warriorのヘッドホンに繋がっています。当社のヘッドホンは、これまでの当社の歴史の中に見られる通り、業務用・プロ現場で育てられ、品質の安定性や長寿命、機能的であることを第一に考えて作っています。更に、言葉に表しずらい音響的な微妙なこだわりにも愚直に応えることが最大の特徴です。これが当社の音響商品が国内生産にこだわる大きな理由でもあります。 規模が小さな企業ですから、きらびやかで派手な装いをまとった商品を次々に発売することは出 来ません。しかし、当社の門から送り出された商品は、自分たちが心から納得した物だけ。それは当社オリジナルブランドだけでなく、OEM・ODMで送り出す商品にまで繋がる思いです。

このような思いをご理解いただけるお客様に当社の商品をお届けし、一緒に音への思いに共感していただけることが、私たちの最大の喜びです。

第2回へ続く・・(3月23日掲載予定)


【今回のサマリー】

この特集記事では、SWDシリーズのコンセプトについて、その成り立ちから振り返りつつ、これからのSWDシリーズについても語っていきたいと思います。初回は、SWDシリーズ発売前、コンセプトワークから、製品立案までの思いを振り返ります。


【ハイレゾへの思いと、SWDのコンセプトに悩む】

SWDシリーズの発売は2014年。そこまでの数年、社内では様々な検討がされました。 当社は業務機器(プロ現場など)を中心に、一般オーディオのOEM,ODMも手掛けていましたが、この時点では自社オリジナル商品として、真空管アンプ等のアナログ機器以外、市場に送り出すのは初めての経験でした(下図:プロトタイプと現行モデルの比較。プロトタイプは倍以上の大きさでした)

ちょうどその頃、市場ではハイレゾ音源の配信がはじまり、過去の名盤がハイレゾ化されネットからダウンロードできるサービスや、直接DSD録音された音源の配信サービスもはじまりました。また、iPhone等のスマホの普及で、より良質なヘッドホンの市場も盛り上がりはじめた頃です。 しかし、実際にハイレゾ音源を試すためには、PCから専用DACを経由してそれなりのアンプやスピーカーを使わないと本当の良さはわかりずらく、簡単にスマホとヘッドホンでのハイレゾ体験は難しい時期でした。ユーザーからは『ハイレゾってそんなに凄くないんじゃない!?』などの風評も出はじめていました。

一方、ハイレゾ再生ができる専用DACは、フルサイズで高級オーディオの価格帯モデルがほとんどで、逆にデジタル部分のスペックは良くてもアナログ部分が貧弱な製品も一部に発売されたりと、このままでは、せっかくオーディオ業界に登場した救世主『ハイレゾ』技術が、誤解されて廃れてしまうのではという心配と、今までも何度もあったオーディオあるある的な、高級オーディオの高嶺の花としての存在になってしまい、普及すること無く終わってしまうのでは、という危機感も囁かれていました。

【サウンドウォーリアのコンセプトに託した思い】

もともと、サウンドウォーリアは『より良い音を、より多くの方に、よりリーズナブルに!』を基本コンセプトに立ち上げたブランドでした。それならばこのコンセプトをそのまま貫き、ハイレゾという素晴らしい技術をその良さの通りに再生し、今までにオーディオ(音楽)の素晴らしさを体感する機会の少なかった方に体験していただきたい。そのためには設置しやすくリーズナブルにご提供しなければならないと考えたのです(下は、プロトタイプ2号機、デザインは製品モデルに近づいてます)

ちょっと背伸びをすれば買える価格帯で、デスクトップにPCと一緒に最先端の音響再生環境を整え、将来『高解像度映像+ハイレゾ音源』の配信がはじまればデスクトップで超高音質なシアターが実現できる!?、そんな『生活に楽しさと潤いをご提供』できればどんなに素晴らしいことかと。そして、さらにもう一つ『遊べて愉しめる趣味としてのオーディオ入門機』というメッセージも託しました。

昭和のオーディオブームから、かなりの年月が経ちましたが、その間の技術の進展は凄まじいものがありました。昔の重厚長大な高級オーディオのイメージとは真逆のコンパクトシステムでも、昔の高級オーディオに負けない最先端の音を実現し、新たな趣味の世界を生み出したい。そのためには、かつてのコンポーネントスタイルを復活させ、始めは必要最低限の機器でスモールスタートできて、その後、機器を買い足しながら音のグレードを上げていける、遊べて愉しめる趣味としてのオーディオ製品を提供すること。
これらのコンセプトを練り上げながら、エンジニアや営業スタッフがディスカッションや試作を繰り返し、思いをカタチにして行きました。(2013年当初の製品企画書。デザインは、まだ現行モデルとは異なってました)

【SWDシリーズのプライド】

当社のSWDシリーズは、いたずらに小型化や先端技術・スペックを追い求めてはいません。例えば、高級オーディオではタブーとされているACアダプターを採用したのも、小型化のコンセプト実現のために、あえて選択しました。もちろん、その後、更に上を望む方のために専用電源を用意したのも、もともとのコンセプトに従ってのこと。デスクトップに置けるサイズで、構成部品や仕様をどこまで削ぎ落せるかのせめぎ合いです。こうしてSWDシリーズはスタートし、今でもコストパフォーマンスにおいて、誰にも負けない製品になっていると自負しておりますし、あくまでもMade in Japanにこだわっているのも、我々の手でこれらのコンセプトや質感を一台一台の製品に託し、お客様に届けたいという思いの表れです。

さて次回は、いよいよSWDシリーズがリリースされてからの話を営業スタッフの視点からお話しますので、乞うご期待ください!

水井七奈子さん:プロフィール
東京都生まれ、長野県在住。日本女子大学家政学部住居学科卒業後、横浜国立大学大学院を卒業し一級建築士として、古民家再生の第一人者である降旗設計事務所に勤務。主に修復する古民家の構造調査にかかわる。結婚後、ご主人のご家族が経営する食品加工会社「寿高原食品株式会社」の商品のパッケージやラベルのデザインを担当。2016年4月に上田市に同社の自社製品のアンテナショップとして「CAFÉ LITTLE MATILDA」を開店。デザイナーとカフェオーナー、一男一女のママとして忙しい日々を送る。
WEB:http://r.goope.jp/matilda


【今回のサマリー】

・生活の中のBGMは存在を意識させないナチュラル(自然)なものがいい。
・最近は、ラジオが好き。情報が耳からだけで受け取れることでリラックスできる。
・日常生活で大事にしたいのは安心感と、アクセントとしての変化をつけたい。
・変化させやすいためにも、インテリアはオーディオを含めコンパクトで動かしやすいことが大切


【生活の中のBGMについて】

ー日常的なBGMについては、どう考えてらっしゃいますか?
ヨーロッパに行くと、街のなかに日常的に音楽が流れてますよね。BGMということではなく、暮らしのなかにいろんな音楽が溶け込んでる。目に見えないけど聞こえてくるというか。音楽がながれている生活が日常ってことであれば、オーディオがある生活が普通なんですよね。でも、それは音の質のことを感じてるのではなくて音楽があることが求められてるので、オーディオが視覚的に目立っているのではなく、目立たない感じでインテリアに調和しているんですよね。(下は、ドイツケルンの大聖堂側の路上ピアノ)

tatsu

ーそれはありますねー。どっかから聞こえてくる楽器の練習の音とか、生なのかオーディオから出てるかは関係なく聞こえてきて、街の風景の一部になってますよね。
生活のなかに自然に存在しているという感じですよね。だから男の人が欲しがる大きくて、すごいオーディオセットとか視覚的に前にでてきてしまうから、そのための部屋になって日常生活を送る場所ではなくなっちゃう。だから部屋で日常生活を送る時間が多い女性にとっては、ざわつくモノで違和感しかないんですよね。ある日突然きたピザ窯みたいな(笑)

ーあー、わかります。ピザ窯って男性の好きなツールなんですよね。僕の周りにも欲しがってる人います。30代のアウトドア大好きな人と、50代の料理好きな人とか(笑)
ですよねぇ。男性ですよね(笑)普段日常的な生活には異物感とか違和感しかないんですよね。別に普通のオーブンとかでいいし。BBQコンロと同じポジションですよね。外に置きっぱなしでいい。でもBBQほど出番もないですし。

ー前述の欲しがってた方も、奥様を説得するために「ピザだけじゃなくて、ロティサリーチキンとかも作れるんだよ!」って言ったんだけど、ロティサリーチキンなんて年に何回つくるの?っていわれてあっさり却下されてました(笑)
ロティサリーチキンなんて、クリスマスしか思いつかないですよねぇ、年一回。最近は、大きな画面のテレビも同じ印象があります。男性が欲しがる大画面のテレビは、女性からすれば日常的には、キッチンのカウンターとかテーブルに乗る27インチぐらいで十分なのに、4Kだ!高解像度だ!ってことで壁を大きな真っ黒な物体が占領しちゃう。そうなると部屋がテレビの部屋になってしまうんですよね。

【普段使われているオーディオ機器について】

ーさきほどBGMのお話を伺いましたけれど、普段は、ご自宅のリビングやダイニングでは、どんな音楽を聞かれてますか?
最近、自分はラジオが好きです。画面見なくていいし、仕事とか家事とかしながら耳だけ傾けてればいい。天気予報とかニュースとか日常的に必要な情報を得るには十分ですし、聞いてて気になったものは、スマホですぐに検索して、あーこれなんだ、って解るし。

ーそうなんですよ、最近ラジオの聴取率あがってるんですよね。インターネットラジオが普及してきたこともあって、スマホ+Bluetoothスピーカーでラジオを聞いてるかたが増えてて、一時期おちていた広告出稿もふえてますね。水井さんと同じようにスマホ連携でWEBとかへのリーチもあったり。
ラジオの情報って、いちいち目で見なくてすむから疲れないんですよね。テレビみたいに視覚からくる情報に頼れないから、言葉である程度説明してくれますし。それだけで、どんなモノかは想像できるし、解らなければその場でスマホで検索して画像とかWEBとかみればいい。だから最近テレビが、あまり必要ないなーって感じています。

ーテレビは、どうしても見てもらう、読んでもらうツールなんですよね。だからアナウンサーも「ご覧の通り〇〇で」って説明になってしまう。なので見れないと情報が伝わらない。
そうなんですよ、その画面を見逃してしまうと結局WEBで検索しないといけないんですよね。それに見てなくても、目線上にチラチラ動くのも気になってしまう。ラジオはチューニングがあって、音質は聞きやすければ良いので、むしろ見た目が美しくて、置いてて気にならないモノが好きですね。それを見た時に、ずっと見ていたいなー、と思える魅力があるモノ。

ー見ていたいなーって言うのは、わかります! 最近インスタとかで若い人が、ミッドセンチュリー的なリビングのインテリアのなかに、アナログレコードのジャケットやレコードプレイヤーを置いていて、別に音を出さなくても見ていて楽しいし、なんか癒やされる、ってコメントを見たのですが、それも同じ感じですよね。
同じだと思います。見て目に入るモノは慣れやすく美しいモノがいい。だけど慣れないモノ、日常生活にしっくりこないものって何年たっても見慣れないんですよね、安心できない。私は、生活って安心感が大事だと思っています。生活の場に、はまらない違和感でざわつく感じのモノがあると、日々の暮らしの安心感が薄れると感じるんですよね。

【日常生活の安心と変化と色について】

ー日常生活にとって安心感が大切っていいキーワードですね。違和感を感じないざわつかないのが大切。
もちろん特別な日、スペシャリティな日は、あって良いと思います。なにかのお祝いとか、お客様を招いてパーティするとか。けれど、それは日常の安心が保てていることがあってなんですよね。そして安心感を得られるデザインって、日常にフィットする形、穏やかさとか丸みとか色とか、コンパクトさとか、手軽に運べる感じとか。(下:水井さんがデザインされたテキスタイル・詳しくはこちら

ー色はやっぱり大事なんですね。
そうですね、全部同じ色にすると緊張感が増してしまうので、なるべく差し色を混ぜて変化をくわえることが、安心感ができるんですよね。私自身、色んな色が好きなんですけど、デザインするときには、色のトーン(明度や彩度)については揃えるように考えます。

ーなるほど。一つの色だけに揃えることの圧迫感ありますね。
全部白とか黒とかにすると、パッと見てかっこいいんだけれど、私は、ずっとはそこには居られないですね。やっぱりスタイリッシュな家は完成した時は、かっこいいだけれど、その後もずっと、そのスタイリッシュさを頑張って保たないといけない。でも日常で使う家って、使っているうちに傷ついたり汚れたりして、それが暮らしの味や記憶になるわけですから、私は時間とともに傷ついたり汚れたりしてもいい、という安心感を大切にしたい思います。

ー水井さんのお話を聞いて、日常だからこそ安心感がすべて優先するということがよくわかりました。
やっぱり生活するってことは、安心安全であることが大事だと思います。それと同時に女性は生活に変化を持たせたいんです。傷がつくとか汚れるとかも変化の一つですし、模様替えとかもそうです。やはり女性は、毎月毎月変化していくという身体的な特徴を持って生きてることもあると感じています。ちょっとした家具の配置変更でも気分転換はできて、それが生活のアクセントになります。だからインテリアも動かしやすい、変更しやすいことは大切なので、生活の中にあるモノは、小さくて動かしやすいモノが良くて、大きなモノ、重くて動かしにくいモノって置きたくないんです(笑)

ーなるほど安心安全と変化を楽しむってことですね。
私は、タペストリーをパーテーションにつかったりするのが好きなんですけど、壁紙そのものをいじらなくても、タベストリーをかけるだけで変わりますよね。日々のなかで小さな変化を楽しむことが女性にとって楽しいんだと思ってます。
(下:お店の化粧室の間仕切りに使われているタペストリー)

ータベストリーいいですよね。カーテンもその範疇になりますね。和室だと、ふすまとかの張替えとかでもがらっと雰囲気かわる。
そうですね。やっぱり女性の気持ちとして、その時の暮らし方や生活にあわせて、インテリアは積極的に変化させたいんです。日常の生活のなかで家族構成が変わったり、色々と変化していかないといけない部分もでてきますから、その変化を受け入れて楽しむという気持ちを大事にする。なにか辛いときでも辛いだけではなく、それを解決するための変化を考えていくことで楽しくなれますし。

ー確かに、いろんなターニングポイントがありますね。
男性はどちらかといえば変化を求めない方が多いじゃないかとおもうんです。変更はわずかにして、なるべくルーティーン化したい(笑)

ー耳が痛いなー(笑) でも、親からもそうやって育てられた部分も結構あります。ちゃんとしなさい、しっかりしなさい、って安定しなさいって意味ですし。そういう意味で、大きくて重たいオーディオは、動かせない安定の塊で男性の象徴ともいえますね。
そうなんです。だからインテリア・オーディオも同じように、大きくて存在感を主張する、それが目的になってしまうモノは日常空間に置いてしまうと、ちょっと変化したくてインテリアの模様替えするときに邪魔になってしまう(笑)
できれば置き場所の自由度があってデザインがかわいくて、そしてそのデザインに似合った音が流れるのが私は好きですね。今回のこの真空管アンプとか、音出してなくてもぼんやり灯りが灯ってるだけで部屋に置いて眺めてたくなります。こういうのが私が求めてる感じです。

ーなるほど。ありがとうございます!
ーそういえば、今のお店は、3月末で閉店されると伺ったのですが・・・

そうなんです。詳しくは、フェイスブックページをご覧いただければと思いますが、お店のある土地の再開発がきまって立ち退かなければならなくなりました。

ー移転されるんでしょうか?
まだ具体的になにも決まってないのですが、いろいろと構想はあるので、はっきりしたらInstagramフェイスブックページでご案内したいと思ってます.

(下:閉店のお知らせ)

ー了解です。楽しみにまってます!今日は、ありがとうございました。日常を大事にするときに安心感、そして変化を楽しめるインテリアの要素って意味合いが、すごくわかりやすかったです。
こちらこそありがとうございました!

取材場所協力:石森良三商店 

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