SOUND WARRIORのヘッドホンシリーズでは、用途や得意な音楽ジャンルなど、音作りの面で機種ごとに明確なコンセプトがあります。また、シリーズ全体として長時間の使用でも快適な装着感を実現することを目指しています。
その両面において重要なパーツのひとつがイヤーパッドです。
そこで、今回はSWヘッドホンに採用しているイヤーパッドについて、ご紹介いたします。
独特な形状の秘密
当社ヘッドホンには、人間工学に基づいたエルゴノミックデザインのイヤーパッドを採用しています。
この独特な左右非対称の形状が、側圧や頭部への押さえの力に頼らずに、長時間の使用に欠かせない包み込むようなやさしいフィット感を生み出しています。
また、ドライバーユニットの位置を一定に保つことにも貢献しており、機種ごとに意図した音の再現にも役立っています。
目指す音にあわせて生地を選定
SWヘッドホンシリーズでは、イヤーパッドの形状は共通ですが、使用している生地は機種によって異なります。音質を左右する要素として最も重要なパーツはスピーカーユニットですが、特に当社で採用しているイヤーパッドの形状ではイヤーパッドの生地ひとつで思った以上に音は変わります。
その為、さまざまな生地のサンプルから機種ごとに目指す音作りに合うものをこだわりをもって選定・採用しています。
例えばSW-HP100では、「寝転がって気軽に音楽を楽しめるヘッドホン」を目指したため、装着感の軽さを重視しました。そこで、SW-HP10sやSW-HP20-Bよりも軽い着け心地の生地を採用しています。
また、SW-HP100と同じセミオープン型のSW-HP300では、「時間を忘れて音楽に没頭できるヘッドホン」というコンセプトを掲げました。音質面では重厚感のある音作りを目指し、耳への密着度を高めることのできるウェットな生地を採用。あわせて耳につく帯域を軽減する為に、裏地に起毛素材を採用するなど、イヤーパッドの部位によって生地を使い分けています。
また、現在も販売しているSW-HP10sやSW-HP20-Bのイヤーパッドの生地ですが、実は一度メーカーさんで廃番となったことがありました。この時、代替品として様々な生地サンプルをテストしたのですが、どうしても本来の音質を再現できませんでした。この2機種には絶対の自信があり、その音質を維持するためにも、当社にとって大きな負担ではありましたが、生地の原材料をまとめて購入することで、仕入先様にもご協力いただき従来同等の生地を生産できる体制を再度つくっていただいております。
当社のヘッドホン開発において、イヤーパッドはそれほど重要なパーツと考えています。
正しい装着位置について
ヘッドホンは装着の仕方によって音が変化します。
本来の音質でお楽しみいただくためにも、毎回安定した位置で装着していただく必要があります。
SWヘッドホンシリーズで採用しているイヤーパッドは、左右とも耳たぶの裏にあたる部分が盛り上がった形状になっています。装着される際には、ヘッドホンのL/Rをご確認いただいたうえで、ご自身の耳たぶの裏側にイヤーパッドの膨らみがあたることを目安として装着いただくと、安定した音質でお楽しみいただけます。
また、ヘッドバンドが頭頂部に軽くあたる位置にスライダーを調節していただくことも重要です。適切な位置で装着することで、スピーカーユニットから出力される音が耳へ正しく伝わり、ヘッドホン本来の音質をお楽しみいただけます。
装着イメージ
イヤーパッド交換について
イヤーパッドは出来るだけ耐久性に優れた生地を採用しておりますが、直接肌に触れるパーツでもあり、時間の経過とともにどうしても劣化してしまいます。傷んだ状態のままお使いいただくと音質面や装着感が損なわれてしまいますので、交換していただくことをおすすめいたします。
SWヘッドホンシリーズのイヤーパッドはオプション品として単品販売しております。イヤーパッドは、コツをつかめばお客様ご自身で交換していただけます。
交換方法についてご説明している動画もご用意しておりますので、是非ご参考にしていただければ幸いです。
SWヘッドホンシリーズ イヤーパッド交換方法(YouTube)