SW-HP&SW-HSコンセプトノート:第3回「SW-HPシリーズのモデル展開」


【今回のサマリー】

SW-HP10をベースに、様々なモデルを開発
・音楽鑑賞用ヘッドホンSW-HP20の誕生


【SW-HP10をベースに様々なモデルを開発】

前回ご紹介した、当社オリジナルヘッドホンとしてSW-HP10を発売したことがきっかけとなり、このモデルをベースとした様々な商品が開発されていきます。
そのひとつが、イヤホン・ヘッドホン専門店であるeイヤホン様のお声がけで、marimoRECORDS様に音決めのアドバイザーをお願いして開発した「SW-HP11」です。

もともとSW-HP10を数多く販売していただいていたeイヤホン様からは、販売店ならではの目線でご意見をいただき、また様々な映像・音楽制作のプロフェッショナルであるmarimoRECORDS様からは、プロの現場の使い手としてアドバイスをいただく形で開発が進められました。
SW-HP10の基本的な設計はそのままに、従来のモニターヘッドホンでは出せなかった低音域を実現すること、全帯域において同じだけの分解能を持たせたいといった設計思想に沿って、開発は進められました。
楽曲製作のプロであるmarimoRECORDS様から、現場の使い手目線で的確なアドバイスをいただけたことも、私達にとって大変心強いことでした。
更に、ケーブルを変えることでお好みの音を追求できるようにとMMCX端子を採用しリケーブルに対応しました。
これは、様々なケーブルも取り扱われていて、ユーザー様の間でリケーブルへの熱が高まっていることを販売現場で感じられているeイヤホン様の強い要望によるものでした。
このようにして2013年12月に発売されたSW-HP11は、「製造」、「販売」、「現場」が一緒になって作り上げたユーザー志向のモニターヘッドホンとして、おかげさまで大変ご好評をいただく商品になりました。
このSW-HP11の発売後には、eイヤホン様店頭で当社技術担当者が講師となり実際にお客様ご自身でSW-HP11の組み立てや音のチューニングを行っていただくイベントを企画・開催しました。

このイベントは単にヘッドホンを組み立てるだけではなく、音のバランスの調整方法(チューニング方法)をお伝えして、実際に組み立てたヘッドホンをお持ち帰りいただいてからも、ご自身で音のチューニングをしていただけるよう準備していました。
既製品では難しい音のチューニングを、ご自身で試行錯誤しながら行っていただくことで、好みの音に近付けていく楽しみ方をお伝えしたい、という思いで企画したものでした。
もともと企業様からのOEM受注が中心で音作りについてもご要望に合わせて行ってきた当社にとって、実際にユーザー様のご意見や反応を直に聞かせていただけたことは大変貴重な経験となりました。

【音楽鑑賞用ヘッドホンSW-HP20の誕生】

このSW-HP11の開発を経て、私達は“音楽鑑賞用”としてお楽しみいただけるヘッドホンの開発をスタートしました。
SW-HP10もモニタリング用途とはいえ音楽鑑賞用として使っていただけるようなカスタマイズを施していましたが、改めて私たちなりの音楽鑑賞に特化したヘッドホンを作ってみよう、という思いから企画が始まりました。
ハイレゾ音源の配信が増えることによって、ヘッドホンにもより幅広い音域での再生が求められたことも背景にありました。
多くのモニターヘッドホンと同様に、当社のSW-HP10も周波数特性は20Hz~20kHzとなっています。
その為、従来よりも幅広い音域の再生に対応するドライバーユニットを採用する必要がありました。(SW-HP20では、10Hz~35kHzの再生が可能なユニットを採用)
音作りは、SW-HP10の解像度の高さを出来る限り維持しながら、より豊かで伸びやかな低域~高域を追求しました。
よく音場等と表現されますが、音の広がり・奥行といった要素もSW-HP20の開発で重視した点でした。

また、SW Desktop-Audioシリーズのヘッドホンアンプ/SWD-HA10も並行して開発していたこともあり、SW-HP20との組み合わせでバランス接続も楽しめる仕様にしたいと考えました。
その為、SW-HP20もリケーブルに対応し、使っていただく方がお好みによってケーブルを使い分けられるようになっています。
これに伴い、接続コードもXLRバランス接続コード、Φ6.3mm標準プラグ接続コードの2種類を付属品として用意して販売を開始しました。(現在は、Φ3.5mmステレオミニプラグ接続コードが付属、バランス型XLR接続コード/SWA-HP20-XLRはオプション品として販売中)

こうしてSW-HP20はプロユースのモニターヘッドホンとして開発したSW-HP10をベースに、音楽鑑賞を存分に楽しめるヘッドホンとして作り上げました。
これによって耐久性に優れ、長時間の使用でも疲れにくいという当社がこれまでプロユース製品で培った機構面での特徴はそのままに、モニター用途(HP10)、音楽鑑賞用途(HP20)からお好みで選んでいただけるラインナップが完成しました。
これまではレコーディングスタジオ等、プロの現場からの要求を参考にしてきた当社でしたが、初めて一般のお客様向けとして企画・開発したオリジナルヘッドホンがSW-HP20です。
第4回へ続く・・


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