スピーカーの話:第1回SWDシリーズにぴったりな デスクトップで使えるスピーカー(前編)

【はじめに】以前、質の高い小型オーディオシステム(デスクトップ・オーディオ・システム)を構築したい方の一助となればと『小型でもハイレゾ音源を繊細に表現でき、当社SWDシリーズにジャストフィットな他社製スピーカーをご紹介する!』といったコーナーをFacebookに掲載していました。Facebookでは過去の記事をさかのぼって読むのが面倒なことも含め、今回、2,3年前の情報ですが少し手を加え特集記事としてまとめました。今回は前半の4機種をまとめた前編です。

【スピーカーの選定条件】

・一般のステレオ型スピーカー(パワードではないもの) ・サイズはデスクトップに置くことを想定!(PCサイドのイメージ) ・横幅は、150mm程度まで ~ SWDサイズに合わせました ・奥行は、200mm程度まで ~ 机上にはこれが限界ではないか ・高さの制限は無いものの、300mm程度までが実用的 ・能率:82dB/W/m以上 ~ 当社SWD-TA10の出力を想定したスペック ・音質:ハイレゾを繊細に表現でき音楽が楽しめる!(感覚的ですが…) この条件に上げたスピーカーはかなり小さく見えます。そんなサイズ感でしっかりとした音作りのスピーカーはそう多くはありません。当然、カタログスペックだけではなく、実機を同条件で設置して真面目に(笑)比較試聴してみました。機種選定や試聴の感想などは好みの要素も強く、あくまで独断と偏見で行っていることをご理解ください。 ご意見、ご要望などございましたら遠慮なくお問い合わせからお送りください!

【小型スピーカーの超優等生:ELAC BS72】

・W140xH230xD160 3.2kg ・2Wayバスレフ(25mmシルクドームTW、116mmコーンWF) ・能率:86dB/W/m,インピーダンス:4Ω ・メーカー希望小売価格:¥65,000(Pair,税別) ・生産終了 元々このモデルは5.1chシステムのサラウンドバック用として開発されたらしいのですが、この低域はサイズからは想像できない程自然で深く、更に中高音の厚みや繊細さはメイン楽器やボーカルをリアルに表現してくれます。どんなジャンルでもこなす「優等生」という表現がぴったりなスピーカーです。SWD-DA20が織りなすハイレゾの繊細な変化や微妙なニュアンスまでも十分に表現してくれる、今どきのスピーカーの技術力を見せつけるスピーカーと言っていいと思います。 ただ、とてもまじめな音作りのためか、個性というか大きな特徴はあまり見当たらないという表現もできますが、とにかく音をじっくり聞くには断然お勧めのスピーカーです。今回、この機種をリファレンスにして、他機種と比較試聴したいと思います。

【オールマイティで側に置いておきたいヤツ:ALR/JORDAN Entry Si 】

・W130xH215xD190,2.7kg ・2Wayバスレフ(25mmソフトドームTW、115mmメタルコーンWF) ・インピーダンス:8Ω ・メーカー希望小売価格:¥54,000(Pair,税別) ・生産終了 第1弾のELAC BS72よりも小型(手の平に乗るほどの小ささです!)の割に、低域から高域までとても良いバランス感で鳴ります。若干能率は落ちますが許容範囲内です。正直、価格の割に外観は多少チープに見えますが、音は一級品。メイン楽器(ピアノ、バイオリン等)やボーカルの鳴り方に独特の明るい響きがあり、時にうっとりとさせられます。フルオーケストラも小さくまとまらず、それなりにスケール感を持って鳴ってくれます。 JAZZやRockでは躍動感や押し出しがあり、飽きさせずにずっと聞いていたくなります。オールマイティでゆっくりじっくり音楽を楽しみたい人にはぴったりなスピーカーではないでしょうか!このサイズでなんで?っと驚くこと間違いなしの、そばに置いておきたいスピーカーです。

【小型スピーカーの優等生第二弾:DALI ZENSOR PICO】

・W141×H231×D195 3.1kg ・2Wayバスレフ(24mmソフトドームTW、130mmウッドファイバーコーンWF) ・84dB/W/m,6Ω ・メーカー希望小売価格:¥38,000(Pair,税別) ・生産終了 DALI ZENSORシリーズPICOです。BS72との比較ではほんの少し能率が落ち、サイズはほとんど同じ。そのまま対抗機種といった感じですが、価格はだいぶ抑えられています。最近のDALIは低価格モデルに力を入れていて、以前よりも普通の人(変な表現?)を狙っているのでしょうか。今時の音づくりというべきかDALIらしくない(?)というべきか、高域から低域までサイズの割に素晴らしいバランス感。低域は十分出ていますがモワッとせずタイトな音づくり。高域から中域にかけては明瞭度が高く、ここで少しだけDALIらしい艶っぽさも出ています。 ニアフィールドならオールマイティに使えると思いますが、SWD-TA10の真空管との相性なのか、女性ボーカルが特に艶っぽく気持ち良いです。また、ハイレゾのサンプリングレートの変化やDSDとの違いなども十に分表現してくれる、この価格でこれかあ!というとても優秀な一品です。

【銘機の誉高い、オーケストラならこれ!:DALI Royal Menuet2 】

・W156×H258×D185mm,4kg ・2Wayバスレフ(19mmドームTW、110mmコーンWF) ・インピーダンス:4Ω ・メーカー希望小売価格:¥150,000(Pair,税別) ・生産中止:2000年発売 4台目にして自分で決めた条件を少々逸脱しました。横幅が少しだけ大きくハイレゾ的な表現は疑問符が付きますし、発売から20年も経っているけれど、前回のDALIの超小型PICOをご紹介したので、どうしてもこの機種だけは紹介させてください。このサイズからは想像できない実体感のある低域の量感と体を包み込むようなまろやかで深い響き!デスクトップでフルオーケストラが雄大に鳴るなんて… SWD-TA10内臓の真空管が上手く機能しているのか、時々弦の繊細な響きなども醸し出します。ただ、ロックやJAZZではアタック感が足りず、ドバッと広がっちゃう感じになって、ジャンルによっては苦手もあります!?これは致し方ないです。 正直、ハイレゾ時代のスピーカーではないですが、ここまで自己主張・コンセプトが明確なスピーカーに大拍手。以前のDALIはこうだったんです。好きな人にはたまらないスピーカーだと思います。もう手に入りづらいですが間違いなく銘機です。 後編につづく>]]>

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